ゆめをたべてく

いろんな好きを掛け持ちする飽き性

米津玄師のアルバム『STRAY SHEEP』がすごすぎて夏。

米津玄師のアルバム『STRAY SHEEP』がすごすぎて前に進めない。

……突然何を言い出したかと思うだろうが、私もそう思う。
8/5に発売されてから8日間、毎日聴いてる。毎日どっかしらで米津(の曲)のこと考えてる。推しの映画公開が迫り怒濤の宣伝ウィークに新曲まで出たのにどこかうわの空でずっと米津が頭の中にいる。なんこれ。

そもそも、もともと私の持つ米津さんの情報ってドラマ『アンナチュラル』と『Lemon』、あとは菅田くんと仲いいんやろなーとか、すごい人なんやろなーとか、『パプリカ』やなーとか、そんなもんだった。『Lemon』のすごさはめちゃくちゃ感じていて、さすがにこれはiTunesで買ったし、とにかく今のJ-POP界にとっちゃめちゃくちゃキーパーソンみたいな人、という印象はあった。でもそのくらい。で、今回またドラマ『MIU404』と『感電』っていう絶対美味しいに決まってるやんコラボ(?)にあたって、主題歌である『感電』をちゃんと聴きたいな~~と思ってたところにタイミングよくアルバム発売とサブスク解禁が起きた。


というわけでとりあえず聴き始めたら、まぁもう虜。捕らえられてる、『STRAY SHEEP』という檻から抜け出せない。こいつを攻略しないと私は推しの新曲に進めねぇんだよまじで…!w


なので私なりにこの化け物アルバムを咀嚼したいと思います。初日にさーっと通勤中に聴いた時からとんでもねぇことはわかってる。アルバムから醸し出される雰囲気が化け物。やばい。

 


01. カムパネルラ
なんなの? なんか米津さんずっと「失って」ない??? この人は喪失を描くのがなぜこんなにうまいのか…。アルバム1曲目から軽率に『Lemon』と肩を並べないでほしい。
なんとなく有川浩さんの『塩の街』思い出したし、もう戻らない故郷を去る人の歌にも思えるし、もうなんだろ、米津全開やな!って思った。米津さんがどんな人かそんな知らんけどw

 

02. Flamingo
椎名林檎様的なこの言葉遣いの格好よさ…! たまらん。アングラな夜の雰囲気やばい。

氷雨に打たれて鼻垂らし あたしは右手にねこじゃらし
今日日この程度じゃ騙せない 間で彷徨う常しえに
地獄の閻魔に申し入り あの子を見受けておくんなまし
酔いどれ張り子の物語 やったれ死ぬまで猿芝居

ここがめっちゃ好き。技術的なこと詳しくはわからんけど語尾の韻の踏み方とかえぐいやん、すごい。…って歌詞改めて読んだらサビ以外のとこほぼ全部末尾「i」じゃん……こっわ。

 

03. 感電
あ~~~~MIU~~~~~!!!!!!!
『Lemon』が米津さんの中にあったものをアンナチュラルが拾ったタイアップならこれは米津さんがMIUの世界を見たときの景色、って感じ。個人的には1番が志摩で2番が伊吹っぽいけど、どっちもどっちにも当てはまるというか、もう世界、MIUの世界だもん、この曲。
「お前はどうしたい? 返事はいらない」この歌詞まじで痺れる。やばい。問いかけるけど返事聞くまでもなく“わかってる”ような、別にお前の返事は“必要としてない”ような、そのどっちもが志摩っぽいし伊吹っぽい。この2人って普通に自立しててお互いに依存してはいないし、1人ずつでも道を歩いていけるんだけど、ほんの少しだけ欠けてるピースみたいなのがあってそれとうまくハマっちゃったのがお互いの存在、みたいな感じやん…。失ったものを埋めようと望んではないしお互いのこと好き嫌いでいえばどっちでもない、でもひっかかるなぁみたいな…。あ、MIUの話になってしまった。とにかくこの曲はすっごい『MIU404』だなと思います!
単純に曲ということでいうと「肺に睡蓮~~」からのオチサビ(?)の不穏な雰囲気がすごい好き。あとワンワンとニャーニャーの時に本物っぽい鳴き声入ってるんやけど!? 米津さん芸が細かい……。

 

04. PLACEBO + 野田洋次郎
東京ラブストーリーみたいな、高架線と夜景とキラキラ、みたいな画が浮かんでいる。かわいい、キュートででもコケティッシュ?って感じ。んーーかわいい!こんな曲も書くのか~! 確かに大人の恋なんだけど、かわいいな~。

 

05. パプリカ
大人の声でしっとり歌うと、どこか切ないメロディーだったんだなと気付いた。ちょっとメロディー変えてるからかな? 未来への希望みたいな雰囲気の歌詞なんだけど、やっぱりどこか願いは願いのまま(叶うことはない)、みたいな雰囲気がある……勝手に感じてるだけかもしれんが。
しかし曲の中毒性やばいね…。

 

06. 馬と鹿
サビで「あ、聞いたことある!これ米津さんだったんか!」ってなった曲。サビのインパクトすごい。
「傷だらけの春」「麻酔も打たずに歩いた」から「痛みは消えないままでいい」の回収が見事だなと思った。痛みの存在を序盤から感じさせておいてサビの最後でハッキリ名言する展開と構成のうまさ。
この曲はちゃんと聴いてみてすごく好きだな~~~!!と思った曲。サビの完成度やばいし、傷を背負いながら愛を守り抜くその強さがいい。「あまりにくだらない 願いが消えない 止まない」カーーーッ! この刺さるメロディーとワードセンスよ。米津さん「歌詞×曲」のかけ算やばすぎるんじゃ……。
あと米津さんの曲たびたび「花」って歌詞が出てくるんだけど、これは何か彼個人の中で“愛する人(もの)”のモチーフになってたりするんかな~?

 

07. 優しい人
ふっっっっっか………!(深い、ね) え、めっちゃ切な……。環境的に不憫に生まれた主人公がその心のまっすぐさでやがて成功する漫画の、主人公の友達ポジジョンの心境というかさ………いやこんな端的に表していいものではなく…すごく……深い曲です………。愛されたい人に、愛されたい曲だね…切ないね……。

 

08. Lemon
「言わずもがな」という言葉は今ここでこの曲に使うためにある。この曲のすごさはたぶんもう大体みんな知ってると思うし、アンナチュラルの民は私よりよっぽど深く理解していると思う。
「夢ならばどれほどよかったでしょう 未だにあなたのことを夢に見る」のすごさ。「夢」って単語に、こんなにも絶望と現実を感じさせることできる????天才か??(天才なんだよな…)
大切な人を亡くした現実を、その亡くした人と共に生きてる人の曲だよなぁ……。でも自分はこんなに「忘れられない」って思ってるのに、相手には「わたしのことなどどうか 忘れてください」って言っちゃうんだよ……なんなんだよ…泣くわ。そういえばこの曲の例のクエッみたいな音、私は最初に聴いたとき泣いてる人がしゃくりあげる音みたいに聞こえたなぁ。
まとめ方がわからんがとにかくすごい曲。

 

09. まちがいさがし
聞こえるのは鳥の声ですか、降り注ぐ木洩れ日ですか…?(イメージ)
「ふさわしく」「変わり果てた」「退屈なくらい」「くたばるまで」とか、なんとなく(私の中で)ちょっとだけネガティブイメージのある言葉が散らばってることで“正解じゃない僕”の歌、になってる気がしてる。僕と君の2人だけの世界っぽい雰囲気がある。どこか孤独感とか後ろめたさみたいなものを感じる曲。でも優しくてやわらかい愛の曲だな~~。

 

10. ひまわり
いやもうめっちゃ勝手な感じ方なんですけど、なんか「自分より先に死んだ友人に怒ってる」歌に聴こえてしまった。いやほんとに勝手になんですけど。でも怒ってない?この歌。知らんけど。
というかほんとにもう勝手になんですけど、先日亡くなった某俳優さんのことを思い出してしまったのよ。なんかさ、亡くなった人にこんなこと思うのも違うかなと思うし、本当に本当のところは報道されてる亡くなり方が真実かわからないよなとか思ったりするんだけど、とにかく私の中には悲しいとかさみしいとかいろんな感情の中に、なに勝手にいなくなってんだバカ野郎、みたいな怒りもあってさぁ。そういう感情を爆発させてもらった気分になった。いやほんとにこれは勝手に感じたことなんですけども。

 

11. 迷える羊
人生は演劇なのか…? 曲調なのかなんなのか、どこか「滑稽」って言葉が似合う雰囲気だなと思ってて(AメロBメロのところ)、なんだか操り人形の劇みたいなのが浮かんでしまった。サビが「」ってことは台詞なんだよねこれは。んーー面白い曲だなぁ。最後、らせんみたいなくるくる回ってるようなメロディーのピアノが印象的。
「誰かが待っている」この誰かはきっと自分がいなくなったあとの人なのかなぁと思ったり。演劇ってこう「作り手が死んだあとも残るもの」のイメージがあるので。
ただ歌詞見ずに聴いてた段階では「千年後」が「3年後」に聴こえててて、米津さんえらく具体的な未来のこと見据えた歌詞書くんだなと思ってたら違った、もっと壮大な未来を歌っていた(笑)

 

12. Décolleté
理解しようと思うとすごく難しいな…! 『Flamingo』の国違いみたいな感覚を覚えつつ、赤リップにファンシーなドレスを着たスターの抱える虚無、というイメージですかね…。「ばら撒かれた愛情を 噛む裸のトルソー」が個人的にはパンチラインだなと思っていて、いろんな愛情をもらってはいるけど本当に欲しい愛は手に入ってない人が曲の主人公なのかなぁとか。売れっ子アイドルとか『ヘルタースケルター』みたいな……。

 

13. TEENAGE RIOT
カーーーーッ!バースデイソング…!!! 誕生というか、変革というか、衝動というか。詰まってんな~!!!熱いな~! RIOTが「暴動」という意味とのことで、なんかこう、あーーーーっ!って感じですね(なんだこの語彙力のない感想は)。

 

14. 海の幽霊
冒頭から「海」感がすごい。曲の雰囲気でこんなに海っぽさ出せるのな…。クジラ目線みたいな、海の中から光を見上げてるイメージ。
「あなた」は幽霊なの? 切ないの? 讃美歌っぽさもあるしなぁ…。
これは映画も観なきゃいかんやつか…?

 

15. カナリヤ
なぜかめちゃくちゃ「死」を感じる曲。心中でもするんか?って思ってる……。ちょっと『ビューティフルライフ』を感じたし、なんかこうとにかく死、めっちゃ死を感じる…。今すぐじゃなくてもこの「最後」はたぶん「最期」までだと思う。かけおち曲…。
思い浮かぶ映像が色のない世界に光がめっちゃ溢れてて、天国っぽくて、すごく美しくて、その美しさがうっすら怖い。メロディーの美しさと音色の優しさがこわい曲です。でもそれがいい。

 

 

トータルで思うことは、この人めっちゃ切ない。あとやっぱ「歌詞×曲」のかけ算がすごすぎる(2回目)。いやまじでほんとに曲が……すごい………。言葉遣いの巧みさもすごいのに、音がやべぇのよ~~~~~なんなの…。もうしらん、語彙力追いつかんもん、人類皆聴けや。

や~~~~~~いろいろ考えてみたけど結局「すごい」「やばい」ってことだったわ。米津さん。やばいねこの人。

あいみょん聴いてても思うけど、時代を彩るスターってこういうことなんだろうな。普遍なんだけど独特で、天才だけど共感力がすごい。聴くのは一般の、普通の人なんだから、その人たちが理解できない曲なんて広まらないもんねぇ。や~~すごいなぁ。

 

ここまで自分で書いた文章読み返してて、私は作品(曲)を作品(ドラマとか)で例えるのをどうにかしてくれ、と思いました。でも曲から物語を感じるんだもん仕方ない……。

とにかく『STRAY SHEEP』よ、こりゃ〜名アルバム! 作り手が込めた思いの1/100も理解できてない気すらするとんでもない曲たちだけど、曲の解釈あそび、私は満足した! 終わります!

STRAY SHEEP - Album by Kenshi Yonezu | Spotify