ゆめをたべてく

いろんな好きを掛け持ちする飽き性

映画『とんかつDJアゲ太郎』

この映画はね、とんかつです。
身近にあるし、重たすぎない。サクサクのとんかつです。
とんかつDJアゲ太郎』の感想を書きます。


でもその前に、北村匠海さんファンとして思ったことを少しだけ。

natalie.mu「僕は幸せ者だ」
この言葉を聞いたとき、「好きだ」という表現では表せないほどにとても暖かくていい気持ちになった。この人を応援している自分のことを、前より少しは好きになれそうなほど。
前日に突然報道があって、大事な共演者で、仲間で、親友で。大切に作って、やっと公開される映画を背負って彼が何を言うのか。こんなことが起きるなんて到底想像がつかなかった状況で選ばれた言葉にしては、美しすぎやしないかと思った。
様々なことが世界で、そして彼の周りで起きた2020年。「幸せ者だ」と発する彼のその“幸せ”が出来るだけ長く、永く続いていくことを願います。

 


…………さて、真面目ポエミーモードのここまでは映画の前に記事を読んで思ったことでしたので、
ここからはネタバレありありの映画感想です。やっぱり長い。







とんかつDJアゲ太郎』、めーーーーーっちゃよかった。本当に、めちゃくちゃいい映画だった。


原作は読まずに観て、正直予告とかでどんな話なのか全然想像ついてなかったから、「次どうなるんだろうな」「どんな展開になるのかな」っていうワクワクがあったのもあるし、最後までそのワクワクを壊すことなく、すごく楽しくて、いい話で、可愛くて、よい映画だった。

物語ももちろんだけど、作中で描かれていた「人と人との関係」みたいなものがすごくよかった。

本当に本当にいい映画で、なんていうか、幾多の困難を乗り越えてもなお公開される運命にあったんだなと思える映画だったし、関係者たちが「こういうことが起きました、さぁどうしましょう」ってなった時に「でもこの映画をみんなに届けたい」「作品をいろんな人に観てもらいたい」と思って、覚悟して決断してここまで来た気持ちがわかったというか。もちろんビジネス的なあれこれはあるだろうけど、でも絶対それだけじゃない、それを超える人の思いがあったように感じた。
もちろん状況によっては余儀なく中止の選択を強いられる作品もあるし、全ての作品が作り手からしたら大切に作られてるとは思うけれども、私は私の出会った作品の感想しか言えないのでその中で言うと、ほんと~~~に私はこの作品が「みんなに楽しんでもらいたい」って気持ちで作られたのを感じたし、観れてよかったなと思った。匠海くんが舞台挨拶で「公開を迎えられてよかった」みたいなことを言ってたのが共感という意味でわかった気がした。「そうなんだ」「そうだよね」というより「ほんとにな」と思うような感覚というか。
まぁいろいろあって、ことさら「公開できてよかった」みたいなフレーズを聞く機会が多かっただけかもしれないし、いろんなことがあったという事実をなしに彼らの話はもう聞けないからそう思うだけかもしれないけど、でも本当に観れてよかったと思ってる。

 


冒頭でスクラップブックみたいにいろんな「渋谷」の画像(?)がババババッって流れて、この時間があることで映画の舞台である「渋谷」の世界観に没入できる感覚があった。華やかでイケイケで都会的でもありつつ、アゲ太郎とか道玄坂ブラザーズのような普通の(ややダサめとも言えるような)人が暮らす生活感のある場所でもある、そのごちゃまぜ感がこの映画の枠ですよ~っていう説明になってたのかなと。監督の二宮健さんが以前監督された『THE LIMIT OF SLEEPING BEAUTY』の感想が「天才の頭の中ってこんなんなんだな」だったんだけど、その感覚と似たものを今回も少し感じた。映像の作り方なり、時間軸の交差の仕方なり、夢と現実の行き来とか。天才の想像を具現化したものなんだなと思いつつ、リミスリの時よりもわかりやすくなってて私にも一応理解できて安心した(笑)

 

ほんとにね…、この映画、すごいよかったんですよ、語彙力がなくて申し訳ないんですけれども。


これは個人的な感覚だけど、出演時間的には健太郎くんも伊勢谷さんもあんまり長くはなかったような?w いろいろあったから、ってのは偶然だとは思うんだけど(さすがに前日に削れるわけないし)、画面に映ってる時間で言えば基本は道玄坂ブラザーズと一緒にいたよね。
まぁだからこそ屋敷やオイリーさんがキーマンとしての存在感はあったし、事前のインタビューとかで「2人のシーンはエモかった」みたいなのを読んでて、それは確かにそうだった。
本当なら(ってこの仮定に意味などないのだけど)、今回は「北村匠海の主演映画」で、物語上でもアゲ太郎のステージに屋敷が乗り込んで盛り上げるという構図だったから、次、近いうちに「伊藤健太郎の主演映画」というステージに匠海くんが上がるような作品が観れたのかもしれないと思うと切ない気持ちになった……(まぁいつの日かあるのかもしれないけれども)。ただ、2人の再共演+まっけんも参加してこの作品ができたこと、1年前に一緒に仕事してた事実は変わらなくて、きっとその当時3人は嬉しかっただろうし、その時の思いまで消えるわけじゃないから、それは素直に「よかったね」と思ってます。

ほんと、こんなことになるなんて誰も思ってなかったと思うの。コロナ含めて。……でも、もしコロナがない世界だったらこの映画は“何事もなく”“無事に”6月に公開されてたかもしれないけど、もしかしたら、もしかしたらね、仕事をぶっ続けでやってた匠海くんが何かしらの面で潰れていたかもしれないし、可能性ともしもの話でいえば、本当に誰がいつどうなるかなんてわからないし、どんなことでも起こりうるんだよなと。
何がどう分岐点になるか、毎日の中でわからんのよね、ほんとに……。

交通事故ってことに関してはその経験がある身として言うと、事故は本当に日常の中で起きるし、運転してたら起こす可能性はまじで誰にでもあって、1分とか30秒とか5秒とかの違いでね、ギリギリ接触しなかったり、当たってしまったりするんだよな……。運転が荒くても普通でもうまくても、自分が起こす可能性も、巻き込まれる可能性も、いくらでもある。
私が見てきた印象の健太郎くんは、仕事も大事にしてたろうし、頑張ってたし、大切なものを大切にできる人っていう印象で、Twitterでも書いたけど、大事だったがゆえに咄嗟の判断を間違えてしまったんだろうな、遅れてしまったんだろうな、と。気付かないふりをしたかったんだろうなと思う。コロナで舞台が中止になったりもしてたはずだし、(全世界の人がみんなそうだと言えばそうなんだけど)情熱をかけていたものがなくなったりして、誰かと会って共有したり発散したりもしにくい状況の中で、ほんとに頑張ってたと思うんだよな…。起こったことを責めたり怒ったりできる立場でもないし、私個人としては、またいつか、もし本人が俳優という職業への復帰を望むなら、きっと一生言われ続けるものを背負っても芸能という世界を生きたいと思うのなら、それが叶う世界であってほしいなと思う。そうでなくても、健太郎くんが少しでもやりたいと思えることが叶う環境があったらいいなとも。

伊勢谷さんに関しては(というか全芸能人に言いたいが)まじで犯罪しながら作品に関わるんやめて!??????? あと我が推しに関しても、好きだけどプラべの素行はあんまり信用してないので(←)、遊んでもいいけどヤベェことだけはすんなよ~~と心の底から思ってます!!笑

 

話が逸れましたわ、映画の話をします。

最後のアゲ太郎が2回目のイベントで回したところは完全にライブでした。


このシーンで私は『サヨナラまでの30分』を思い出して、『とんかつDJ』も間違いなく“音楽映画”だなと改めて思った。

このご時世で、配信とか映像でのライブというものが通常のライブの代わりとはならないまでも、以前よりその地位みたいなものが上がってきてる印象がある。いろんなエンタメを届ける方法の中のひとつとして確立しつつあると思うし、今後映像での見せ方のスキルや技術が発掘され生み出されていくんだろうなという気がしてて、この映画はそれのある意味ひとつの完成形を観たような思いだった。映画館だから音響は最高だし、ちょっと観客に芸能人多いな?みたいな、ほんとに“ライブ”だった。

そしてこのシーンのアゲ太郎めちゃくちゃ格好よかった。最初は「匠海くんやっぱ手慣れてんな、ガチでやってんな、これ」みたいに観てたんだけど、途中で「これアゲ太郎だったな」と思い直して。アゲ太郎ってあの世界の中ではイケメン的な格好いいキャラではないはずで、それがこんなにも“格好よく”見える瞬間がある、ステージの上ではそう見える。それがそのままアゲ太郎の成長というか、DJとしてひとつの成功なんだろうなと。そしてそれがアゲ太郎が惚れこんだ、DJという存在への魅力でもあっただろうし、あの「ステージに立つ」「ライトを浴びる」ということで内から引き出される魅力があるっていうのは、現実世界でのアイドルや芸能人にも通ずるのかなと思ったり。
盛り上げ方の仕草だったり、DJのパフォーマンス、普通に格好よかったな~~。人間て面白いな~と思ったし、いろんな顔が観れる映画だった。アゲ太郎のいろんな顔、北村匠海のいろんな顔。

 

アゲ太郎の家族も友達も、押しつけがましくなくめっちゃいい家族・友達だった。
なんかグッときたのはお父さん同士の2人で飲んでるシーン。最初は子供の話をしてて、「親同士」として、みたいな雰囲気だったのが、途中から子供の話を通しつつ「自分たち」の話をしてる雰囲気になって。あぁこの人たちもアゲ太郎たちと同じように2代目道玄坂ブラザーズやってきて、今も続いてるんだな、仲間で、一緒に時間を過ごしてきたんだなぁ…っていう、地元感みたいなものをめちゃくちゃ感じた。私は自分自身に幼馴染っていう存在がいなくて、いないゆえにそういう関係性に異様に憧れがあるので(笑)、ほんとにすごくいいなー!って思った。ずっと同じところでやってきて、そして3代目ズの友情も見守ってる父親ズめちゃくちゃよかった。


アゲ太郎がDJと父親の姿を重ねて「とんかつとDJって同じなのか!?」って気付くシーン、息子→父親のリスペクトみたいな感覚がこの気付きの後ろに描かれていたような気がするんだけど、そのあと、お父さんがアゲ太郎のことを励ます?シーンで、ある意味でそのアンサーみたいな、父→息子への、同じ場所に立つことを許すというか、“認め”みたいなものが描かれてるのもすごくよかった。そもそもこのお父さん、「DJなんて」って非難せずにちゃんと観に行って、自分の目で確かめて、干渉するわけでもなく見守ってて、めっちゃいい父親やん!?? そして初めて揚げた時の恐怖の話と、DJで音が止まった時何を感じたか、って話をするじゃん。これもう「とんかつとDJって同じ」っていう土台の上で話してるやん…? でもそのあと「片付け頼むな」の言い方は父親が小さい息子に頭ポンってしながら言うような声色だったのね、、や~~もういい親子だなほんとに!!!!(泣)(感動)
このシーンかなり私の中でボルテージ上がってたんだけど、そのあと間髪入れずに3代目ズ登場からの土下座シーンの新人戦でもうアゲ太郎を囲む人間関係がよすぎてアゲアゲだったよ……。
3代目ズのみんなバカだけど、バカなりにたぶん反省して、行動して、っていうその単細胞さがめちゃくちゃよくて、イベントの時に自分たちのせいもあっていろんな人や師匠に迷惑かけたことを自覚して、でもそれで気まずくなって疎遠になるとかじゃなくて5人で挽回しようとする姿勢が素晴らしいのよ。そもそもアゲ太郎がDJやるって言いだした時も有無を言わさず5人一緒にやろうぜ的な感じだったのもさ…あの絆ほんといいよね……。

 

めっちゃいい家族と仲間だったな~~~ほんとこの映画お蔵にならなくてよかったよーー!!!こんな映画お蔵にしたらだめよ、まじでよかった、ほんとに。

私、最近疲れてるのか、重たいちゃんとした話が読めなかったり、伝えたいことから2歩くらい引いたものを見せられてこっちで考えさせるような作品が結構しんどかったり面倒くさかったりしてるんだけど(笑)、そんな中で素直に「面白~い!」「楽しい~!」「いい話だったー!」って終われて、すごくよかった。
余談だが苑子ちゃんめちゃくちゃ可愛かったし、舞台挨拶で手振りながらイェーイ!みたいな感じで出てきた舞香もめっちゃよかった。

ほんとにまじでめちゃくちゃいい映画だった!!!!セットの中にキャベツ太郎(お菓子)あったり、オイリーさんがキャベツ太郎食べてたりする遊び心も楽しかった!


「作品」というものの前で、演者のプライベートなんて関係ないわ、と言いたくなるほど、本当に作品として素晴らしかったな。もちろん演者と作品、関係なくはできないし、それこそ私がこれ観た理由は「推しが出るから」なわけだし、そんな私が言えることではないんだろうけども。

どんな作品も人間から生まれるし、人間である以上公私が完全に分けられるわけないし、人間だから失敗するし、責任も追うんだが、「作品」というものの尊さというか、「作品」は「作品」として在り続けてほしいなと改めて思ったりした。
切り離せないのは重々承知だし、人がやってる以上切り離さなくていいんだけど、でも出来る限り「作品としての独立」が保たれるといいなぁと願ってしまう。

ただ、その前の段階で、事件だったり事故だったりの被害者がいる場合その被害者の命や人生よりも優先されるべきエンタメはないとも思うし、結局、視聴者や観客という立場でしかない以上、運営や制作の判断に任せて従うしかないなとも思ってはいますね……。難しい問題ですけどね。

 

いやほんとにめっちゃいい映画だった!!(何回言うんや)


苑子の友達(山谷かのんさん)、コードブルーのまっけんの婚約者やん…と思って、再共演ってわけでもないけど同じクラブにいるやーん!っていう謎のテンションアゲ状態からの『さくら』で匠海ちゃんとがっつり絡んでましたやん(気付き)とか、屋敷にサイン頼みに行った子も顔知ってる気がするー!とか、なんかそういう楽しさもあったな。

 

最後のライブシーンでサヨまでを思い出した時、あぁ北村匠海は新たな「音楽映画」というジャンルを背負っていくのかもしれない、と思ったんだよな……。歌って踊れて芝居できる人って他にもたくさんいるし、私が知らないだけでそういう映画はたくさんあるのかもしれないけど、芝居の中で音楽をこんなにも表現できる人ってなかなかいないんじゃないかなと。まぁたまたま作品のめぐりあわせがそうなっただけかもしれないけど、私の中で勝手に仮に『キミスイ』と『キミツキ』が「北村匠海ストレートプレイ彼女死にがち映画代表作」だとしたら『サヨまで』と『アゲ太郎』は「2大代表音楽映画」だな〜とか思ったりして。


とんかつDJは音楽映画だという件も改めて書くけど、こんな贅沢にライブの尺とる?って思って、それがめちゃくちゃ楽しくて、すごく好きだったんだよな……。私はライブの中でも演出面とか、特にレーザーとか大好きで、もちろん好きなアーティストやアイドル(人)を観には行ってるんだけど、照明とか特効とかにもだいぶテンション上がる人間だから、そういう点でもあのライブ時間めちゃくちゃ好きだった。「忘れられない1曲になるよ」の後の曲かかった時泣きそうになった。あのフロアにいた気がしたもん、私。

これほんと映画館で体感できてよかったし、これに関してはコロナ禍じゃなかったらもしかしたら「一夜限りのとんかつDJクラブイベント」とかあったかもしれんと思うとまじで行きたかった……!(仮定に架空の妄想を重ねるな)あ〜道玄坂ブラザーズに会いたかったな〜〜!!!!浅香くん、踊るとどうしたってジャニーズが出ちゃってるとこが面白かったです。どーーーしたってキレが出ちゃってんのよ、朝ドラの時にも話題になったけど。ジャニの中でもたぶんダンスしっかりやってた人の踊りじゃん……って。キレッキレで綺麗でとてもよかったので、普通に踊る役やってほしい。

まだ浅香くんの話するけど、舞台挨拶で出てきたときに素直~~に「イケメン♡」って思った、最近基本的に役に入ってる姿でしか見てなかったから、素の状態めちゃくちゃイケメンやないか!と。浅香くんはイケメンなのよ…。

 

ほんといい映画だったな〜〜。1回目は初日の舞台挨拶中継の回で観たから、一生分のらんなうぇいべいべ聞いた気分にはなったけど。笑

 


(…………そして私はサヨまでの感想をアップしてないのではないか?と気付いた。今度まとめます)

 

とにかくとても素晴らしい映画だったので、人生いろいろあるけれど、楽しいことを楽しんでいけたらいいなと思いました。